タロットカード【法王】の意味解説 正位置/逆位置

 

法王はタロットカード大アルカナ5番のカードです。
カードには、神の声を人間に伝え、道徳や倫理を説く人物が描かれています。
神の代理人であり、神と人間の間に立つ仲介者でもあります。
法王以外にも教皇、司祭長、牧師、伝道師などさまざまな名称で呼ばれています。

 

 

 

シンボルの解釈

�@ 灰色の柱、椅子
灰色の柱は、そこが神と人をつなぐ現実世界の教会であることを表しています。
灰色の椅子は、虚飾ではなく淡々と職務をこなす真面目さを表しています。
�A 顔と冠
無表情の顔は公平で視野が広く、総合的な判断を下せることを表しています。
三重冠はキリスト教の三位一体を表しています。
�B 手
右手は高く上げられており、神の祝福や慈悲、嘘が許されないことなどを表しています。
左手は三重の十字架を持っており、三重の十字架は相反する2つを調停する物の重要性を説いています。
�C 衣装
赤い外衣は受難と殉教を表しています。
青い祭服は慈悲を表しています。
白い肩掛けと袖は気高く純粋な精神を表しています。
�D 台座と鍵
赤い台座には大地を表す車輪十字と秩序を表す黒白の市松模様が描かれており、考えが形となって努力が実ることを意味します。
交差した2本の鍵はイエスが使徒ペトロに授けた天国の鍵を表し、地上で徳を積んで生活すれば天上でも同様に生活できることを意味します。
�E 2人の修道士
バラの服の修道士は、自己犠牲を厭わない深い信仰心を表しています。
ユリの服の修道士は、邪心がなく清らかな精神性を表しています。

 

【法王】の意味

社会のルールや価値観を作っている「モラル」を象徴するカードです。
法王は人々に人とはどうあるべきなのか、伝統的にはどうしてきたのかなどを教えます。
人々にとって精神的なお手本や救いとなる存在でしょう。

 

正位置

【キーワード】モラル、信頼、慣習、慈悲、保守的

　

モラルや道徳心があり、社会のルールや慣習をしっかりと守るでしょう。
奉仕精神や慈悲の気持ちがあり、困っている人がいたら手を差し伸べるでしょう。
家族を守るために働く父親のような役割も果たすでしょう。
多くの人から信頼を得るでしょう。

 

冒険的な行動ではなく、伝統的または規範的な行動を取るでしょう。
抱えている問題対しては、堅実または保守的なアプローチを取るでしょう。

 

もしリーディング対象が仕事、結婚、医療などであれば、慣例的な方法に従えというメッセージになります。
仕事では安定した大企業や公務員、結婚では周囲が認める合法的な結婚、医療では通常の処置や治療法を取ることが望ましいと暗示されます。
また、カード自体が教師や教員を表していることもあります。

 

 

逆位置

【キーワード】信頼がない、高圧的、世間体、独創的

　

逆位置になると2人の修道士が目立ち、法王が2人を従わせているように見えます。
他者の自由を拘束し、高圧的な態度を取ったり、価値観を押し付けたりすることがあるでしょう。

 

世間体や形式だけを気にして慈悲や道徳心がなく薄情でしょう。
過度に社会のルールにとらわれて頑固で融通が利かないことも表します。
他者からの信頼は失われるでしょう。

 

一方で、伝統や慣習を無視した独創的な手段を選択することがあるでしょう。
仕事においては、一般の人があまり就職しないような特殊な職業を暗示します。
結婚においては、内縁関係や同棲といった一般的でない関係性を暗示します。
医療においては、最先端の医療技術や治験などを暗示します。

 

具体的な解釈（恋愛、仕事、未来など）